[健康ニュース]損保ジャパンの「お客さまへのウェアラブル端末貸与による活動データ収集の開始」(保険のデジタルヘルス)

[対象読者]保険会社のウェアラブル端末の活用について知りたい方

保険会社のデジタルヘルスやウェアラブル端末の活用についてのニュースがここ最近たくさん出ています。損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険からは、「お客さまへのウェアラブル端末貸与による活動データ収集の開始」というニュースリリースが出ています。

フィットビットのウェアラブル端末を一部の保険契約者にレンタルするそうです。目的は新しい商品やサービス開発のための活動データを収集するとのことです。レンタル期間は2年間。

フィットビットの売上の成長の限界は見えつつあります。フィットビットの成長のためには、新商品開発以外のサービス開発が急務です。保険会社との連携は、事業拡張に重要なテーマなように思います。

では、健康診断や人間ドックデータと、フィットビットのウェアラブル端末の関係でどれぐらいのことがわかるのでしょうか。正直、2年という時間軸では、体重や体脂肪は可能でしょうが、疾患の発症などがわかるのは難しいです。

では、保険会社のこのような展開の意味はなんでしょうか?

1つ目は、新規サービスに取り組む保険会社ということで、コーポレートブランドの強化です。大きな保健事業を行う会社としては、あまり大きなコストではなく、コーポレートブランドを高められるということは、広告効果としては大きいです。この取組そのものでアウトプットがでなくても十分ペイします。

2つ目は、顧客のロイヤリティを高め、リテンション(解約低下)を作ることができるのではないかと思います。

個人的な雑感としては、2年間フィットビットを使い続けられる人はどれくらいいるのでしょうかね。なかなか継続が難しいのが、健康サービスです。そこをどう乗り越えられるのかは、みんなが知りたいノウハウです。

 


[キャリア本読書感想]LBS教授の「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略」の問題意識を考える

[対象読者]長寿社会でどういったキャリアを築いていけばよいか考えている方

今日は「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略」の問題意識をまず考えてみたいと思います。

ライフシフトは、前の記事([本]100歳まで生きる時代の人生設計の教科書『ライフシフト』)でも取り上げましたが、ロンドンビジネススクールのリンダ・グラットンとアンドリュー・スコット が書いた本で、長寿時代の新しいキャリアプランについて書かれています。

もともとの原題は、「The 100-Year Life: Living and working in an age of longevity」で、ざっくり訳すと、「100歳の人生。長寿時代の生きることと働くこと」となります。よって、ライフシフトというリンダ・グラットンの以前の著書のワーク・シフトとかけな題名は日本語に出版する時のマーケティング的につけたもので、この本の本質は、長寿時代に生きること・仕事をどう考えるかについて書かれたものです。

では、ライフシフトと言う言葉が大げさかというと次のように著者が述べているように、著者の主張とそんなに外れているわけではありません。

長寿化は、社会に一大革命をもとらすと言っても過言ではない。あらゆることが影響を受ける。人々の働き方や教育のあり方も変わるし、結婚の時期や相手、子供をつくるタイミング変わる。余暇時間の過ごし方も、社会における女性の地位も変わる。

我々の平均寿命は今も伸び続けています。限界寿命は以前の記事([健康]人間の生きられる寿命の限界はすでに限界を超えているかも?)で限界まできているのかもしれませんが、平均的に生きて100歳を越える割合はまだまだ増え続けています。

そのような中で、我々の生き方や働き方は変わっていくことはように想像できます。

例えば、仕事。現在、定年延長で65歳まで定年再雇用というかたちですが、雇用し続けていく企業が増えています。しかしながら、100歳まで仮に生きると、65歳の後に35歳生き続けることになります。35年分の貯蓄はあるでしょうか?将来、おそらく年金は完全になくなるかわからないですが、減額されて十分にもらえなくなるのはおそらく確実でしょう。そうなると、年金以外に働き続けないといけない人も増えてくるのではないかと思います。

そのような働き方を考えると、どのようなキャリアを歩めばよいのでしょうか。また、何を意識して人生を歩んでいけばよいでしょうか。

この問題意識が、このブログの本題である生涯現役、長い人生でのキャリア設計につながっていきます。解決方法は別として、本ブログの問題意識と本書で提示している問題意識は近いものがあります。

そのような背景があるので、引き続き、ライフ・シフトについて、いろいろ考察していきたいと思います。

 

タイトル:LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略
著者:リンダ・グラットン, アンドリュー・スコット, 池村 千秋
出版社: 東洋経済新報社
(2016/10/21)

目次
序章 100年ライフ
第1章 長い生涯―長寿という贈り物
第2章 過去の資金計画―教育・仕事・引退モデルの崩壊
第3章 雇用の未来―機械化・AI後の働き方
第4章 見えない「資産」―お金に換算できないもの
第5章 新しいシナリオ―可能性を広げる
第6章 新しいステージ―選択肢の多様化
第7章 新しいお金の考え方―必要な資金をどう得るか
第8章 新しい時間の使い方―自分のリ・クリエーションへ
第9章 未来の人間関係―私生活はこう変わる
終章 変革への課題

著者紹介
グラットン,リンダ[グラットン,リンダ] [Gratton,Lynda]
ロンドン・ビジネススクール教授。人材論、組織論の世界的権威。リバプール大学にて心理学の博士号を取得。ブリティッシュ・エアウェイズのチーフ・サイコロジスト、PAコンサルティンググループのダイレクターなどを経て現職。組織のイノベーションを促進する「Hot Spots Movement」の創始者であり、85を超える企業と500人のエグゼクティブが参加する「働き方の未来コンソーシアム」を率いる

スコット,アンドリュー[スコット,アンドリュー] [Scott,Andrew]
ロンドン・ビジネススクール経済学教授、前副学長。オックスフォード大学を構成するオール・ソウルズカレッジのフェローであり、かつ欧州の主要な研究機関であるCEPR(Centre for Economic Policy Research)のフェローも務める。2005年より、モーリシャス大統領の経済アドバイザー。財務政策、債務マネジメント、金融政策、資産市場とリスクシェアリング、開放経済、動学モデルなど、マクロ経済に主要な関心を持つ

 


[健康]認知症予防の薬は実現するのか?東大が認知症発症前に防げるかの国際共同研究に参加

認知症の1つであるアルツハイマー型認知症は認知症の半分以上を占めます。一度、認知症になってしまうと、現状では薬剤で回復することはなく、現状できるのは、病状の悪化の遅延です。

そこで、現状求められるのは、認知症になる前の予防です。認知症の手前に、軽度認知障害(MCI)という認知度が落ち始めたが、日常生活がまだ可能なレベルがあります。あるいは、そのさらに手前にpreclinicalという、まだ症状はないが、アルツハイマー型認知症でたまるというアミロイドβが脳内にたまりはじめた状態もあります。だいたい、アルツハイマー型認知症の発症の10~20年前から蓄積しはじめます。

そのような状態で、うまく何かしらの予防につながる行動ができれば、認知症の発症を防ぐことができる可能性があります。今は、運動やら、人とのつながりやら、食事やら、サプリメントやら、有象無象のいろいろな予防法が提案されています。

それに対して、薬剤でそれが可能ではないかというのがこの東京大学が参加する国際共同研究です。

脳内で、アミロイドβの蓄積がみられた高齢者に対して、このたんぱく質を除去する薬剤を投与します。アルツハイマー型認知症では、このアミロイドβが脳内に蓄積していくので、それをこの薬剤で防ぎ、最終的には認知症を防げるのではないかというストーリーです。

この研究が成功したとしたら、生涯現役で働く人にどういう影響があるのでしょうか?認知症は発症すると、自分はもちろんのこと、周囲の家族にも大きな影響があります。とはいえ、現状で簡単に予防できるかというと、そうでもありません。認知症を発症することで、働き続けた仕事をやめなければならないことも考えられます。

何らかの方法で、脳内にアミロイドβが蓄積しつつあるとわかれば、この薬剤で予防できれば、より長く仕事を続けていける可能性がでてきます。

結果が出るのは2020年とのこと。

ではでは、また。

 


[経営本読書感想]新規事業を作るということはどういうことか「真経営学読本」福島正伸

[対象読者]新規事業を志、経営とは何かを学びたい人

大学卒業後、様々なビジネスを立ち上げ、その後、アントレプレナーセンターを立ち上げた福島さんの集大成と成るような本「真経営学読本」を読んで、印象に残った点をとりあげます。今日は新規事業を作るということはどういうことかを考える一節を取り上げます。

既存のマーケットでがんばることと、新しい事業を立ち上げることの違いを下記のように、福島さんは述べています。

それは「何のために」その事業をするのかということです。もし「業績をあげるため」だとしたら、既存のマーケットのほうがいいでしょう。しかし、「より良い社会をつくるため」とか「困っている人の役に立つため」と言うのなら、新しいマーケットに挑戦してもいいのではないかと思います。私は、マーケットより優先するものを「使命」と呼んでいます。

通常は今あるマーケットで戦っている方が業績を上げる可能性が高いです。それは、すでにマーケットがあるとわかっているし、それを強化したり、コストダウンする方が業績はよくなる可能性が高いです。

一方で、新しい事業を立ち上げるということは、本当にマーケットがあるか、事業を通して初めて確認することになります。よって、想定と異なりうまくいかないケースがほとんどとなります。

それでも新規事業に取り組むのは、福島さんがおっしゃる通り、「より良い社会をつくるため」とか「困っている人の役に立つため」というような「使命」を持っている時だけです。儲かろう思うならば、既存のマーケットでがんばった方がよいからです。

そう考えずに、既存マーケットの収益が落ちたとか、事業ライフサイクルが落ち目であるとか儲けようという発想で新規事業をはじめると失敗します。

新規事業とは、社会のためになることを、失敗を恐れず挑戦するということを意味しているのです。

 

 

真経営学読本
福島 正伸

目次
学生時代
失敗の連続
三つのポリシー
世界中の起業家との出会い
真経営用語辞典の誕生
最幸の結果が出るようにしか考えない
人間学としての経営学
企業
最高の商品
権限〔ほか〕
著者紹介
福島正伸[フクシママサノブ]
アントレプレナーセンター代表取締役。1958年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、さまざまな事業に挑戦し、1988年株式会社就職予備校(現・アントレプレナーセンター)を設立。代表取締役に就任。通産省産業構造審議会委員をはじめ、数々の委員を歴任。自立創造型相互支援社会を目指し、自立型人材の育成、組織の活性化、新規事業立ち上げ、地域活性化などの支援を続けている。これまで、二五年以上にわたって、日本を代表する大手企業、ビジネススクール、全国の地方自治体などで、のべ三〇万人以上に研修、講演を行う


[日々の学び]自分のストーリーを語れるか。ストーリーが他の人の助けを生む

アントレ系の人(Aさん)のコメントの記事です。そのアントレ系の人は、やや特殊な面もありますが、輝かしいキャリアパスを歩んでいる人です。その人に対して、ある社会的な活動をやりたい若い女性が「これまでの人生の場面で影響を与えたのはいつの時ですか。◯◯という会社に勤めている時ですか?」

◯◯は、誰もがうらやむ会社です。若い女性もその時の経験が、今日のAさんの飛躍につなげたのではないかと思っての質問です。

その時の答えは2つあったのですが、今日はその1つについて考えたいと思います。それが、自分のストーリーを作って語ったことです。

Aさんが言うには、ストーリーは後付があってもよいとのことです。いきなり若い時から自分から、社会をこうしたい、こうなりたいというビジョンを持っていて、それを自分のストーリーとして語れる人は多くはありません。

しかしながら、後付でも、自分のミッションや社会貢献を自分の立場でストーリーを作り、語り続けることが大切です。それを語り続けることで、周りもいっちょ助けてやろうかとか、協力者が増えていくというのがAさんの話です。

一人でできることは限られます。社会を変えていくような大きなことをやるためには、お金の力だけでは不十分です。いろいろな人を巻き込んで、協力者を増やしていくためには、自分のストーリーこそが大切です。

いかに自分のストーリーを作って、ブラッシュアップしていくか。まず取り組むことかもしれません。


[学び]いっしょに働くならば、仕事ができる人か、価値観が一致する人か

[想定読者]いっしょに戦う同志を集めようとしている方

あるアントレ系の方と外資系大手企業の幹部との飲み会での話題です。よく聞かれる命題です。

仕事はできるが価値観や考え方が全く異なる人と、価値観や考え方は一致するが仕事ができない人。いっしょに働いたり、雇ったりするのはどっちでしょうか?

もちろん、価値観が同じで仕事が鬼のようにできる人。それがベストなことには変わりません。そんな人がいればですが。

けど、もし、あなたが社長で人を採用するときに、この命題にぶつかったら、あなたはどちらを選択しますか?

 

価値観は大切だけど、例えば、立ち上げ初期とかで、猫の手も借りたい時は、仕事ができる人に入ってもらって、ある程度安定軌道にあげたい。そして、安定してきたら、価値観のあう人を増やしていけばよいのではないか。そういう考え方もあるかもしれません。

ただ、この飲み会で最初にあげた二人の結論は一致していて、価値観や考え方は一致するが仕事ができな人を採用するということです。長い目で見ると、そちらが正しい選択ではないかというのが、お二人の経験からきた結論です。

仕事ができる人は、同じ方向に回転している時はバンバン成果を出していくかもしれません。しかしながら、価値観があわず、どこかで逆回転を始めると、おそろしいスピードで逆方向に進み出すかもしれません。それは、組織が崩壊する危機につながります。

アメリカの有名企業であるGEでは、GE Wayというものがあります。GEの価値観を明確化したもので、人事評価もGE Wayに基づく部分があります。優秀だけでGE Wayにあわない人とGE Wayにぴったりだけどいまいちの人でどちらが評価されるかというと、後者が評価されるという話を聞いたことがあります。先程述べた話と同じ話となります。

やはり、いっしょに働く人は価値観があうか、あう人を引っ張り込めるかが重要だと再認識した一件でした。


[キャリア本読書感想]40歳で次のキャリアを考える時に読む本「サラリーマンは、二度会社を辞める。」

[対象読者]30代~40代で、キャリアを今一度見つめ直してみたい方

「人事部は見ている。」などで有名で、「こころの定年」といった定年後の生き方(生涯現役としての生き方)にとって重要な概念を提示している楠木新さんのの著書「 サラリーマンは、二度会社を辞める。」を読みました。

何歳から、人は新しい生き方の方向性を考えるのでしょうか。楠木さんは40歳を超えたあたりからだと言っています。40歳を超えたあたりから、体力・肉体面など、衰えを感じ始めて、死を意識しはじめるため、そこから人生を逆算して、その後の人生をどのように生きていくかを、考えていくようになるそうです。30代は、エネルギーがみなぎっていて、なかなか死の実感は得られなくこともあるようです。

ここらへんは、おそらく人それぞれのように私は思います。確かに、40歳を超えたあたりから衰えを感じて考え出す人もいるかもしれません。会社の外の人との付き合いが少ない人、週末は自分の家族としか交流がない人は、なかなか新しい生き方を考えるきっかけはないので、衰えというトリガー(きっかけ)をもとに考え出します。

トリガー(きっかけ)としては、健康以外にも、人との出会いも重要な要因です。会社の外に人的なネットワークがある人、例えば、学校に通ったり、NPOやボランティア活動をしたり、いろいろな価値観に触れ合う機会がある人もいます。そのような人は、たまたま今後の生き方を考えさせる人に出会うことで、それがトリガー(きっかけ)で考え直す人もいるかもしれません。

 

楠木さんは、人との出会いを広げる条件として4つあげています。そのうちの気になった一つだけ引用します。

②課題意識を表に出す――優秀で力量もあるのに、課題意識をお表に出さない会社員は多い。心の底で大切におもっていることは、志の近い人との出会いを磁石のように結びつける効果がある。

これは大きな組織のサラリーマンでいる人間の課題のなりそうなところだと思います。なかなか上や周りに気を使い、課題意識をストレートに表に出せない人は多いと思います。私もそれが自分の課題だと思うことがあります。しかし、しばらくそのようなスタイルでいたため、くせになっているところがあるので、意識的に変える人があります。ブログを始めたきっかけの1つとして、もっと課題意識を発信していく必要があると考えたこともあります。

課題意識の発信のためには、まずはなんでもよいから世の中に、会社の外の人に発信してみることが大切だと思います。そうすると、自分のベクトルが同じ人と違う人がわかれていき、自分の志をともにできる人との出会いが見つかります。賢いような発言でなくても、とりあえず発言して、反応をみることから始めたいです。

 

サラリーマンは、二度会社を辞める。 (日経プレミアシリーズ)
楠木 新

目次
プロローグ 人事部には見えないものがある
第1章 仕事で自己実現を目指してはいけない
第2章 会社人間になってみる
第3章 こうして会社人生への疑問は生まれる
第4章 会社はサラリーマンの家なのか
第5章 会社員のまま2つの自分を持つ方法
著者紹介
楠木新[クスノキアラタ]
1979年、京都大学法学部卒業後、大手企業に勤務。人事・労務関係を中心に、経営企画、支社長等を経験。勤務のかたわら、2011年まで関西大学商学部非常勤講師を務める一方、ビジネスパーソン200名にロング・インタビューを重ねる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


[起業本読書感想]起業の現実はこれだ!ノウハウがつまっている「起業を考えたら必ず読む本」井上達也

[対象読者]生涯現役を目指す上で、起業を考えている人

生涯現役で働き続けるということを考えたときの一つの選択肢として起業があると思います。起業に関する下記の本を読んだので考察したいと思います。

この本のよいところは、起業のリアルが書いてあるところです。夢のあるような話というよりも、起業の現実はこうだという内容が書かれています。

起業本について、下記のように井上さんは述べています。

今まで多くの起業の本を読んで、大きな夢を膨らませている皆さんには大変恐縮なのですが、ほとんどの本に『本当のこと』が書かれていません。

その理由として、起業本の多くは、大学教授やコンサルタントなど、実際に会社を起こしていない人が書いているからだと井上さんは言っています。実際に本当に起業し、かなり地獄をみた井上さんだから書ける内容となっています。

例えば、会社を辞める前にクレジットカードを作っておいた方がよいとか、地銀、信金との関係づくり、お金の借りるタイミング、支払い条件にまで記載が及びます。まさに、リアルな話です。

井上さんはお金が溜まってから起業するのではなく、今あるお金でできる起業をすることを勧めています。やはり、サラリーマンとして活動するということと、社長としての活動は違うのです。起業をするならば、サラリーマン感覚を抜くことが最初の一歩となります。

さらに、井上さんのもともと働いていた会社は起業家意識が高く、多くの人が起業したのですが、その起業家として残っている人とそうではない人の違いを下記のように述べています。

では、倒産してしまった人たちの共通点は何だったのでしょうか?
すべての人が自分に甘かったのです。

厳しい言葉ですが、これが起業の現実だと思います。これぐらいでよいかと手を抜き始めると結局のところ、それが失敗の原因となります。また井上さんは、次のように述べています。

人間として欠陥があると言われてもしかたがありませんが、「起業家は仕事以外のことをしてはいけない。」と私は思うのです。

井上さんが言うには、他の人が8時間労働ならば、自分は16時間働き、他が1時間かかることを30分で終わらせる。そうしないと勝ち残っていけない世界です。

テスラモーターズやスペースXを経営するイーロン・マスクの言葉に、他が週50時間働くなら、自分は週100時間働くという言葉があります。

自分に甘くならず、ストイックに事業を極めることこそが、起業で生き残っていく方法なのです。

 

起業を考えたら必ず読む本
井上 達也

内容説明
起業したその日から訪れる多難、ワナ・詐欺・乗っ取り…を見抜け!実際に起業し、会社を大きくした社長だけが知っている実践的アドバイス。
目次
第1章 起業を思い立った時にすること
第2章 会社を辞める前にしておくこと
第3章 会社の設立、本に書かれていないこと
第4章 会社を作ってはじめにやること
第5章 起業後の会社経営とは?
第6章 起業家の失敗例を知る
第7章 熟年起業について考える
第8章 起業して成功するためのヒント
著者紹介
井上達也[イノウエタツヤ]
1961年生まれ。株式会社フリーウェイジャパン代表取締役。株式会社日本デジタル研究所(JDL)を経て1991年に株式会社セイショウ(現、株式会社フリーウェイジャパン)を設立。当時としては珍しく大学在学中にマイコン(現在のパソコン)を使いこなしていた経験と、圧倒的なマーケティング戦略により、業務系クラウドシステムでは国内最大級のメーカーに急成長させる。中小企業のITコストを「ゼロ」にするフリーウェイプロジェクトは国内の中小企業から注目を集め11万ユーザー(2016年9月現在)を獲得


[経営本読書感想]新しいことを始める時に必要なポリシー「真経営学読本」福島正伸(オススメマネジメント読書感想)

立ち読みして衝撃を受けて衝動買いをした下記の本です。kindle版がなく、本屋で買いました。

大学卒業後、様々なビジネスを立ち上げ、その後、アントレプレナーセンターを立ち上げた福島さんの集大成と成るような本「真経営学読本」です。経営のスキルというよりも、人という観点から経営の考え方、哲学をまとめられている本です。

福島さんのポリシーの1つ目として「一度やると決めたことは、何があっても一生やめない」を上げています。その中の一節に下記があります。

私は、この考え方を根本的に改めて、自分とって「やりたいか、やりたくないか」という基準で,やることを選ぶようにしました。

ついつい、我々はできるかできないかをやることの基準として入れてしまいます。must, can, willの話は聞いたことがある方も多いと思いますが、福島さんはたいていのことは本気でやればできるという信念をもっています。やらないといけないことに忙殺され、できることに挑戦していくと、本来、最も重要な「やりたいこと」ができなくなってしまいます。

我々の判断基準で最も重要なことは「やりたいか、やりたくないか」という基準です。それに比べて、他はそれほど重要なものではありません。常に、この基準を自分の中に刻んで人生の生き方を選択していきたいです。

さらに3つ目のポリシーとして、福島さんは、 「一人でも始める。一人でやり抜く覚悟を持つ」ことを上げています。これも、「やりたいか、やりたくないか」の基準として重要なことです。

新しいことを始めると不安を持つのは多くの人にとって共通なことです。そうすると、ついつい、周りの人を気にし始めて、みんなが理解してくれるか、協力してくれるか、そういったことが気になってしまいます。

そうすると、自分がやりたいか、ではなく、周りの人がわかってくれるのか、を基準にやることを判断してしまいます。そうなると、「やりたいか、やりたくないか」の基準に反します。よって、例えば、一人でもやりきる覚悟が重要となります。

 

真経営学読本
福島 正伸

目次
学生時代
失敗の連続
三つのポリシー
世界中の起業家との出会い
真経営用語辞典の誕生
最幸の結果が出るようにしか考えない
人間学としての経営学
企業
最高の商品
権限〔ほか〕
著者紹介
福島正伸[フクシママサノブ]
アントレプレナーセンター代表取締役。1958年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、さまざまな事業に挑戦し、1988年株式会社就職予備校(現・アントレプレナーセンター)を設立。代表取締役に就任。通産省産業構造審議会委員をはじめ、数々の委員を歴任。自立創造型相互支援社会を目指し、自立型人材の育成、組織の活性化、新規事業立ち上げ、地域活性化などの支援を続けている。これまで、二五年以上にわたって、日本を代表する大手企業、ビジネススクール、全国の地方自治体などで、のべ三〇万人以上に研修、講演を行う


[生き方本読書感想]キングコング西野が鋭く分析する「魔法のコンパス 道なき道の歩き方」西野 亮廣(オススメ人生本)

私はほとんどテレビをみないため、キングコング西野がだれかほとんどわかっていませんでした。お笑い芸人ということですが、西野さんの本を読むと、人生や広い意味でのマネジメントに対する深い洞察が感じられます。芸能人の本は私はほとんど読まないですが、こういった本も学ぶことが多いことを知りました。

この本で印象的だったのは、ホームレス小谷さんの話です。ホームレス芸人である小谷さんが50円で1日雇える事業をはじめました。家の芝刈りを1日やっても50円です。当然1日50円では生きていけない状況です。実際雇った側も途中で1日50円では悪いなと思い、食事を御馳走したりします。そうやって成り立っています。

西野さんはそれに対して下記のように分析しています。

ならば、ホームレス小谷が図らずも証明してみせたお金は「信用の一部を数値化したもの」という定義にもとづいて、「表現者は信用の面積を拡大化されたら、それだけで生きていけるのでは?」と考えた。
徹底的に楽しませて、信用の面積を広げれば、後でいくらでもマネタイズできる。

お金とは信用の一部を数値化したものだと西野さんは言います。非常に信用されていれば、お金がなくても、信用のある人からいろいろな支援を受けられてマネタイズすることができます。ホームレス小谷さんがやっていることは、信用という形で蓄積し、自分が必要なときにそれをお金に変換しているということが言えます。

仮にそうだというと、大切なことは信用として多くのものを蓄積していくことになります。given & takeという言葉がありますが、まずは与えて信用を獲得していくことで、いずれその信用をマネタイズできるという意味にもとれます。

底流の考え方は、given & takeに近い基本原則にのっとったものだと思います。そうだと思っていても、我々はついつい信用のために何かをしたら、どれぐらいの期間で回収できるのかとかを考えてしまうことがあります。特に事業ではなおさらそういう発想になってしまいます。

それよりも、回収なんて後からいくらでもできるので、まずは信用を蓄積することに全神経を収集して、そこをかためていくことが本当に大事なことだと思います。

 

魔法のコンパス 道なき道の歩き方
西野 亮廣

目次
1章 向かい風はボーナスチャンス!(だから、箱根駅伝は面白くない;僕は問いを持つ ほか)
2章 お金の話をしよう(「夢を追いかけようぜ」教育の罪;幸せなホームレスに教わった「お金の正体」 ほか)
3章 革命の起こし方(SNSの正しい使い方;流通に乗せないDVDを作って、独演会のNY公演 ほか)
4章 未来の話をしよう(セカンドクリエイター時代;マイナスをデザインする ほか)
著者紹介
西野亮廣[ニシノアキヒロ]
1980年、兵庫県生まれ。1999年、梶原雄太と漫才コンビ「キングコング」を結成。活動はお笑いだけにとどまらず、3冊の絵本執筆、ソロトークライブや舞台の脚本執筆を手がけ、海外でも個展やライブ活動を行う。また、2015年には渋谷のハロウィン翌日のゴミ問題の娯楽化を提案。区長や一部企業、約500人の一般人を巻き込む異例の課題解決法が評価され、広告賞を受賞。2016年、東証マザーズ上場企業『株式会社クラウドワークス』の“デタラメ顧問”に就任


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