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[高齢者労働本読書感想]ボランティアよりも仕事の方が充実感を呼ぶ「意欲のある人、求めます。ただし60歳以上」 日本一の高齢者雇用企業・加藤製作所、躍進の秘密

今日は高齢者雇用の現実に関する本を下記の本を読んだ感想です。

 

著者の加藤さんは、自ら加藤製作所の経営者として、高齢者雇用の問題に取り組んでおり、そのノウハウ満載の本です。加藤製作所では、シルバー世代の社員を雇用し、土・日・祝日に働いてもらうことで、365日稼働の工場を実現させています。

その中で、高齢者を雇用するメリット・デメリットの双方についてわかりやすく書かれています。また、高齢者が働くためには、バリアフリーな職場が必要ですが、それを設置するときの考え方もかかれており、まさに、高齢者雇用の語り口調の教科書となっています。

印象に残ったのは下記です。

 

お金のやり取りがないボランティアだと、する側もされる側も甘えが生じる。お金のやり取りがあると、緊張感が生まれるので、充実感を生むのではないだろうか。

生涯現役として働き続けることとして、給料をもらって働くことの他に、ボランティア活動をやることも考えられます。

若い頃からボランティア活動に励んできた人は別ですが、あまり働いている間はボランティアをせずに、定年後からボランティアを始めた人には、どこかしら無料で奉仕をしてやっているという上から目線の気持ちが芽生えてくることがあります。そのような気持ちがあると、やってあげているから少しぐらい手を抜いてもしかたがない。お金をもらってやっているのではない。そういった気持ちが出てきてしまいます。

一方で、その額の大小は別にして、生涯にわたって、労働の対価としてお金をもらっている人は、お客様に何かがあってはいけないと緊張感が生まれてきます。それが、ひいては、生涯現役の充実感につながります。充実した人生のためには、対価をもらった労働による生涯現役が大切です。

等価交換。すなわち、自分の活動に何らかのものをもらっていくことは、充実感を得るためには重要なことなんです。

 


「意欲のある人、求めます。ただし60歳以上」 日本一の高齢者雇用企業・加藤製作所、躍進の秘密
加藤 景司

目次
第1章 土・日はわしらのウイークデイ
第2章 めざせ、六十歳からの熟練工
第3章 高齢者雇用のメリットvs.デメリット
第4章 国内マーケットで勝負する決意
第5章 いま経営者がやるべきこと
第6章 「生涯現役」を実現する法
著者紹介
加藤景司[カトウケイジ]
1961年、岐阜県中津川市生まれ。愛知工業大学を卒業後、岐阜車体工業(株)に勤務。その後、三菱電機(株)に転職し、シンガポールおよびアメリカ勤務を経験。88年、(株)加藤製作所に入社。2004年、4代目社長に就任。2001年より、土・日・祝日をシルバー世代の社員が中心となって365日工場を稼働する“コンビニ工場”の試みが注目され、世間やマスコミの注目を集める。2002年度・厚生労働省の全国高年齢者雇用開発コンテストで最優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


[経営本読書感想]新しいことを始める時に必要なポリシー「真経営学読本」福島正伸(オススメマネジメント読書感想)

立ち読みして衝撃を受けて衝動買いをした下記の本です。kindle版がなく、本屋で買いました。

大学卒業後、様々なビジネスを立ち上げ、その後、アントレプレナーセンターを立ち上げた福島さんの集大成と成るような本「真経営学読本」です。経営のスキルというよりも、人という観点から経営の考え方、哲学をまとめられている本です。

福島さんのポリシーの1つ目として「一度やると決めたことは、何があっても一生やめない」を上げています。その中の一節に下記があります。

私は、この考え方を根本的に改めて、自分とって「やりたいか、やりたくないか」という基準で,やることを選ぶようにしました。

ついつい、我々はできるかできないかをやることの基準として入れてしまいます。must, can, willの話は聞いたことがある方も多いと思いますが、福島さんはたいていのことは本気でやればできるという信念をもっています。やらないといけないことに忙殺され、できることに挑戦していくと、本来、最も重要な「やりたいこと」ができなくなってしまいます。

我々の判断基準で最も重要なことは「やりたいか、やりたくないか」という基準です。それに比べて、他はそれほど重要なものではありません。常に、この基準を自分の中に刻んで人生の生き方を選択していきたいです。

さらに3つ目のポリシーとして、福島さんは、 「一人でも始める。一人でやり抜く覚悟を持つ」ことを上げています。これも、「やりたいか、やりたくないか」の基準として重要なことです。

新しいことを始めると不安を持つのは多くの人にとって共通なことです。そうすると、ついつい、周りの人を気にし始めて、みんなが理解してくれるか、協力してくれるか、そういったことが気になってしまいます。

そうすると、自分がやりたいか、ではなく、周りの人がわかってくれるのか、を基準にやることを判断してしまいます。そうなると、「やりたいか、やりたくないか」の基準に反します。よって、例えば、一人でもやりきる覚悟が重要となります。

 

真経営学読本
福島 正伸

目次
学生時代
失敗の連続
三つのポリシー
世界中の起業家との出会い
真経営用語辞典の誕生
最幸の結果が出るようにしか考えない
人間学としての経営学
企業
最高の商品
権限〔ほか〕
著者紹介
福島正伸[フクシママサノブ]
アントレプレナーセンター代表取締役。1958年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、さまざまな事業に挑戦し、1988年株式会社就職予備校(現・アントレプレナーセンター)を設立。代表取締役に就任。通産省産業構造審議会委員をはじめ、数々の委員を歴任。自立創造型相互支援社会を目指し、自立型人材の育成、組織の活性化、新規事業立ち上げ、地域活性化などの支援を続けている。これまで、二五年以上にわたって、日本を代表する大手企業、ビジネススクール、全国の地方自治体などで、のべ三〇万人以上に研修、講演を行う


[書評]地域の企業の成功には何が必要なのか「IGPI流 ローカル企業復活のリアル・ノウハウ」(おすすめ経営分析本読書感想)

IGPI流 ローカル企業復活のリアル・ノウハウ PHPビジネス新書

我々はこれまで数多くの企業の経営者とお付き合いしてきたが、事実、ターンアラウンドを確実に成功できる企業の経営者は、派手なプレゼンや飛び道具的なアイデアに走るようなタイプではなく、真面目にコツコツPDCAを回すタイプだ。

BCG,コーポレートディレクション、産業再生機構などで辣腕を振るった冨山和彦さんの本です。冨山和彦さんの本は、過去にも紹介しているので、そちらも参照ください。(IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウの記事IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウの記事会社は頭から腐るの記事

IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)

IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)

会社は頭から腐る―あなたの会社のよりよい未来のために「再生の修羅場からの提言」

今回は、地方経済の衰退が叫ばれていますが、地域に根ざしたローカル企業の復活のノウハウが書かれています。ローカル企業用ですが、そうでない企業でも共通する内容も多いので、ぜひ企業再生に興味がある人は一読をすすめます。また、ローカル企業との付き合いのある企業の方も一読した方がよいです。

ローカル企業は地域のトップになることが重要

冨山和彦さんは、ローカル企業とグローバル企業の違いを次のように述べています。

そして、前にも述べたように、ローカル経済型のビジネスは分散的な競争構造であり、オリンピック級の記録を出さなくても、地域でトップクラスであれば十分に生き残っていけるし、業績も上向かせることができる。逆にエレクトロニクス産業や自動車産業のように完全にグローバル化した産業領域においては、自らの事業ドメインで世界トップクラス、100メートル競争なら10秒切るレベルでなければ生き残ることはできない。

地域では、地域でドミナントであることが重要です。もし、全国レベルで広く勝てないと生きていけないような業界では、そもそもローカル企業は淘汰されています。例えば、エレクトロニクスや自動車は、日本トップでも世界トップクラスから攻撃され、一部の会社のように負けて買収されていくところも多々あります。

よって、まずローカル企業は全国区に売っていくのではなく、地域での基盤をしっかりと作ることが先決です。

「引き続き検討しましょう」がダメ企業の口癖

冨山和彦さんが地域のだめ企業をいていて、その共通項について、次のように述べていあす。

我々はこれまで、多種多様な企業の会議にたくさん出てきたが、ダメな企業に教つする会議の特徴がある。それは、「引き続き検討しましょう」が口癖となってしまっている会議だ。この言葉は、会議のすわりというか、締め言葉にはなんとなく都合がいいからやっかいだ。

当然議論として、賛否別れるものがあります。その時の決まり文句は「引き続き検討しましょう」です。自分もよく使ってしまっています。この議論の先延ばしこそが、ダメ企業の兆候だと考え、これからはその場で決めていくことが重視していきたいと思います。

 本書で感じたこと

ローカル企業でも経営的に必要なものの基本はかわらないということがよくわかりました。ただ、経営の問題でそこがしっかりできていない企業が多いようです。そこを変えるのは属人的な部分があり、外圧でも無い限り、難しいかもしれません。ローカル企業とアライアンスしていく場合には、その点について注意していきたいと思います。


IGPI流 ローカル企業復活のリアル・ノウハウ PHPビジネス新書

著者:冨山 和彦, 経営共創基盤
出版社:PHP研究所
発売日:2016/2/19
経営分析、ロカール企業、企業再生

<目次>
第1章 なぜ「ローカル企業の再生」は勝率が高いのか
第2章 業種を問わず、会社としてやるべきこと
第3章 業種によって異なる「事業の方向性」を見抜く術
第4章 業績改善の事例―こうすれば会社は上向く、甦る
第5章 ダメになる地域企業の死に至る病
第6章 金融機関とどのように付き合うか?
<著者紹介>
冨山和彦[トヤマカズヒコ]
経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO。1960年生まれ。1985年、東京大学法学部卒。在学中に司法試験合格。1992年、スタンフォード大学経営学修士(MBA)。ボストンコンサルティンググループ、コーポレイトディレクション代表取締役を経て、2003年、産業再生機構設立時に参画し、COOに就任。解散後、IGPIを設立、数多くの企業の経営改革や成長支援に携わり、現在に至る。オムロン社外取締役、ぴあ社外取締役、経済同友会副代表幹事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



[書評]企業再生プロは企業の実態と未来をどうみるか?「会社は頭から腐る」(おすすめマネジメント本読書感想)

会社は頭から腐る―あなたの会社のよりよい未来のために「再生の修羅場からの提言」

魚は頭から腐る。日本の中央にある、一流官庁や大企業においても、地方の名門企業におても、経営者をはじめとする上部構造を担う人々の腐蝕が、社会に広がり始めたということだと私は思うのである。

BCG,コーポレートディレクション、産業再生機構などで辣腕を振るった冨山和彦さんの本です。冨山和彦さんの本は、過去にも紹介しているので、そちらも参照ください。(IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウの記事IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウの記事

IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)

IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)

本書では、冨山和彦さんの専門分野である企業再生の現場から、マネジメントとは何か、ガバナンスとは何か、経営者とはどうすべきかについて熱く語っています。

組織論やスキル論よりも働いている人の動機づけ

冨山和彦さんは、企業再生の現場で、組織論やスキル論よりも大事なこととして、次のように述べています。

そこに関わる人々が根っこのところでどんな気分で、どんな動機づけで仕事をしているのか、その気分、動機づけと会社が全体として目指そうと言う方向性は噛み合っているのか。

小賢しい組織論やスキル論よりも、人間集団を正しく動機づけることのほうが、いかに大きなインパクトを持つかを思い知らされた。そして企業組織の強さの根源が、よくわかった。それは、動機づけられた現場人材たちが、こまごまとした職務規定や指示命令なしに、自発的な創意工夫や相互補完で臨機応変に目的を達成していく力にある。

結局のところ、企業とは人の集まりというところに行きつきます。企業再生のプロも結局そこにいたようです。テクニカルなMBA的な組織論やコンサル的な組織論よりも、正しく働いている人を動機づけるかが企業の存続の成否をわけます。

本当に動機づけされた人々、特に日本人は、細かな命令なしに、どんどん新しいことをはじめます。これは、職務規定が曖昧なオールド日本企業でかつては活躍されていた人がいたりするからかもしれません。日本企業は空気・雰囲気で自分の仕事を作り出していく人材が隠れています。

当たり前のことを当たり前にやることが戦略施策より重要

冨山和彦さんは、企業再生において、PDCAや再生の方法について、次のように述べています。

 

実は企業の強さを分けるのは、PDCAの回転力の差である。初期的な戦略施策の良し悪しなどよりも、この違いのほうが、はるかに大きい。

再生請負人が「神のご託宣」のような完璧な処方箋を提示し、それをトップダウンでどんどん実行すれば再生はなる、というリーダーシップ幻想、トップダウン幻想である。しかし、現実の事業再生、現実の経営改革は、そんなものではない。その90%が「当たり前のことを当たり前にやる」ことに尽きる。

企業再生の現場では、戦略よりもPDCAをいかに早くしっかり回すかが重要となります。再生が必要となる企業ほど、基本的なPDCAのサイクルがきちんと回ってないことが多いです。

企業再生でも新規事業でも魔法のようなうまくいく方法があるわけではありません。9割は当たり前のことを当たり前にできるかにつきます。逆に、当たり前のことを徹底的にやることがいかに簡単ではないかということを物語っています。

常に当たり前のことがワークしているか、ワークする仕組みが機能しているか、構築できているかを自問自答することが経営に求められます。

ガバナンスは機構ありきではなく、機能する仕組みかどうか

冨山和彦さんはガバナンスの考え方について、次のように述べています。

繰り返しになるが、財閥型のガバナンスであろうと、メインバンクガバナンスであろうと、それが持続的に企業体の発展をもたらしているのであれば、それは正しいガバナンスである。むしろ、結果がすべてだ。何より悪いのは、統治が存在しない世界である。だからこそ、有効に機能するガバナンスをきちんと選択する必要がある。まずはガバナンス機構ありき、ではなく、きちんと機能する仕組みかどうかが重要なのだ。

経営というのは、基本的に自由裁量行為である。違法行為や反社会的行為は論外だが、何をするのかは経営に委ねられる。執行と監督を分離した取締役会なら、ビジネス・ジャッジメントの範囲である限り、そこで口出しすべきではない。

コーポレート・ガバナンスの重要性が述べられる中、社外取締役などのかたちに注目が集まります。しかしながら、いくらかたち(機構)を整えても不祥事はなくならないし、本当によい経営ができるとは限りません。

本当に機能するガバナンスは何か誰か、それを突き詰めていく必要があります。それが、株主か銀行か他かというのは、あくまで手段の議論でしかありません。必ずしも昔からある銀行ガバナンスが悪いと述べていないところが印象的です。結局誰が統治するかではなく、その企業にとって適切なガバナンスがきく体制は何かを問い続けるしか処方箋はありません。

そして、取締役会でできるのは、経営判断が正しいかどうかではなく、経営者が適切かどうかぐらいが限界ではないでしょうか。

今後の経営者に求められること

これからの経営者に求められることについて、冨山和彦さんは次のように述べています。

つまりこれからの経営には、根本的なエコノミクスの変化も見据えながら、細かな戦略のPDCAを同時に高速で回していく能力が求められてくる。大きな意思決定だけではなく、一つひとつの意思決定のクオリティが、相当に問われてくる。意思決定のポイントが、非常に多くなっていて、しかも無限に近いオプションの中から、決めなければならない。要するに、ものすごく高度な判断の連続になる

今後の変化の激しい時代を乗り切るには、マクロをじっくりと分析し、その中で、ミクロの戦略をたて、仮説検証を繰り返していく。そういった中、多数の意思決定を繰り返していく。かなり高度な判断が経営者に求められます。

本書で感じたこと

結局のところ、マネジメントとは、そこで働いている人について、どれだけ洞察できるかにつきるということを再確認しました。様々な人々が様々な価値観によって働いています。自分の価値観を押し付けた瞬間に組織の崩壊が始まります。

小さいころは悪者とヒーローがはっきりわかれていました。けど、大人になると、悪者とヒーローがいるのではなく、一つの価値観とその裏側の価値観との戦いだったりします。経営者として、そこをどのように受け止めるか。それが経営者の腕の見せ所です。


会社は頭から腐る―あなたの会社のよりよい未来のために「再生の修羅場からの提言」

著者:冨山和彦
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2007/7/13
組織、マネジメント、ガバナンス、コンサル

<目次>
第1章 人はインセンティブと性格の奴隷である―経営と人間
第2章 戦略は仮説でありPDCAの道具である―経営と戦略
第3章 組織の強みが衰退の要因にもなる―会社の腐り方
第4章 産業再生の修羅場からの臨床報告―現場のカルテ
第5章 ガバナンス構造を徹底的に見直せ―予防医学その1
第6章 今こそガチンコで本物のリーダーを鍛え上げろ―予防医学その2

著者紹介
冨山和彦[トヤマカズヒコ]
株式会社経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO。1960年生まれ。85年、東京大学法学部卒。在学中に司法試験合格。92年、スタンフォード大学経営学修士(MBA)。ボストンコンサルティンググループを経て、コーポレイトディレクション社設立に参画、後に代表取締役社長に就任。2003年、産業再生機構設立時にCOOに就任。2007年4月に経営共創基盤を設立。数多くの企業や経営改革や成長支援に携わり、現在に至る。オムロンやぴあの社外取締役、朝日新聞社や中日本高速道路の社外監査役のほか、多くの政府関連委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



[書評]LINE元CEOが考えるビジネスの本質とは何か「シンプルに考える」(マネジメント本読書感想)

シンプルに考える

「あれも大事、これも大事」と悩むのではなく、「何が本質なのか?」を徹底的に考える。そして、本当に大切な1%に100%集中する。

LINEの元CEOの森川さんの本です。シンプルに考えるというタイトルに惹かれて読んでみました。なかなか、シンプルに考えることが重要だとわかりながら、様々な外的要因に妨げられ、複雑にしか考えられなかったりする自分があります。

そんな時に本質は何かの観点から徹底的に考える必要があるなと再認識した本です。

人々が求めることを感じ取り、与えること

森川さんは重要な能力について、次のように述べています。

どんなことでもいい。人々が求めているものを与えることができる人は、どんな時代になっても生きていくことができる。それが、ビジネスのたったひとつの原則だと思うのです。

大切なのは、人々が本当に求めているものを感じ取る能力と、それを具体的なカタチにする技術を磨き続けること。そして、人々が求めているものが変化したときには、それをいち速く察知して新しいものをサイダスこと。そこにひたすら集中すること以外に、不安から離れる方法があるとは思えません。

。どんな時代でも人々の求めているものが何がわかる人がビジネスを制します。それをいかにしるかが、他のいかなるものようりも重要です。ただ、それは常に変化していきます。その変化に対応できず、つぶれていった企業も多くあります。

個人としては、求めるものを察知し、行動に移せるスキルを日々研ぎ澄ましていくことが今後生き残っていくための唯一な解かもしれません。

共感をベースにしたエコシステムがイノベーションの源泉

どのように社員をマネジメントしていけばよいかについて森川さんは次のように述べています。

「優秀な社員たちが自由に活動し、共感をベースに連携し合う見事なエコシステムです。僕は、このエコシステムこそがイノベーションの源になると思うのです。」

いかに、優秀な社員を集め、そして、自由に活動させるのか。それも独立して力をだすのではなく、共感というベースをもとにエコシステムをもたらすのか。タレントを集め、どう相互作用を出すのか。それを考えていくのが、イノベーティブな企業のマネジメントかもしれません。

ユーザーが求めているものからズレたら相手にされない

大事なことは何かについて、森川さんは次のように述べています。

「ユーザーが求めているものから、ほんの「一ミリ」ズレただけでも、つくり上げたプロダクトに相手にしてもらえない。そんな、マーケットの厳しさが骨身に沁みているのです。」

「大事なのは、ユーザーの声を深く掘り下げて、「ユーザーが本当に求めているものは何か?」を自分の頭で考えぬくこと。」

本書では、かなりユーザーの求めてるものに関する記述が出てきます。決して、他社とどう差別化するかや、未来がどうなるかではなく、ユーザーの求めている本質をどうとらえるかの重要性を説きます。

確かに、我々はユーザーではなく、別の外部要因(将来がどうなりそうか、自社テクノロジーがどういうものか、他社が何をやっているか)といったものに惑わされがちです。しかしながら、ビジネスを志すものとしては、結局のところ、見込み顧客が何をやっているか。そこに落ち着きます。そこをどれだけ考えぬくかがビジネスの生死をわけることとなります。

本書で感じたこと

本書で感じたことは、本質をもとに、いかにシンプルにマネジメントしていくかの大切さです。我々はいろいろなものに惑わされていく傾向があります。自社技術とか、他社との差別化とか。

もっともっとお客様の求めるもの、それもお客様が求めていると情報発信しているものではなく、深層心理から、潜在的に求めるものを察知して、その解決策を提供していくことがビジネスの本質であると再認識しました。


シンプルに考える

著者:森川亮
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2015/4/18
CEO,経営者,働き方

<目次>
第1章 ビジネスは「戦い」ではない
第2章 自分の「感性」で生きる
第3章 「成功」は捨て続ける
第4章 「偉い人」はいらない
第5章 余計なことは全部やめる
第6章 イノベーションは目指さない


新世代CEOの本棚 (文春e-book)


[書評]事業プランは何を考えて作ればよいか知る本「IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウ」(経営計画本読書感想)

IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)

優勝劣敗の構造は何によって決まるのか?そして最終戦争の姿(エンドゲームの姿)はどうなるのか?

IGPIの書籍は以前の記事にも取り上げましたが、今回はビジネスプランニング、すなわち、事業計画の立て方についての指南書です。事業計画は、新規事業やターンアラウンドの企業の立て直しなど、新しい事業の流れを作っていく時に作ることが必須のものです。イノベーションの担当するものとしては、必須科目となります。

ただ、では事業計画を作ってくれと、経営者に言われて作れる人はどれくらいいるのでしょうか?どうしても、素人考えで、こんな事業があったらいいなと思って、作ってしまう人が結構いるのではないでしょうか。そこに経営分析手法を入れて冨山流・IGPI(経営競争基盤という冨山CEOのコンサル企業)流に解説します。

事業再生計画には事業の経済性を分析する

著者はまず、事業再生計画を作る時に、次のように述べています。

事業再生計画を策定するうえで、最初にチェックするポイントは、その会社・業界の事業の経済性(設けるための経済メカニズム)だ。

事業計画を作るうえでのポイントはいろいろあると思いますが、まずは基盤的なこととして会社や業界の事業の経済性に着目した方がよいとのことです。例えば、そもそも規模が大きくなると収益があがるかどうか(規模の経済性)とか。自社内でコントロールできるコストが大きいかどうかとか。いくつかの観点があると思います。

ここらへんはMBA系の様々な本に載っている内容なので、ご存じない方は一度勉強してもよいかもしれません。

エンドゲームがどうなるかが事業戦略実現に重要

また、著者は事業戦略の立案について、下記のように述べています。

優勝劣敗の構造は何によって決まるのか?そして最終戦争の姿(エンドゲームの姿)はどうなるのか?勝ち組にはどうすればねれるのか?ここからは、事業戦略を立案するうえで、重要なこれらの問いについて考えていく。

ある業種や業態において、「5年後,10年後に勝ち組と負け組がクリアになっとき、それはどんな構図になっちえるか」をじっくりと考えてことはあるだろう。

ある業種や業態が5年後、10年後、勝ち組がはっきりした時にどうなっているのでしょうか?例えば、DTCの遺伝子検査の業界が勝ち組が決まるとどうなるのでしょうか?1社独占?複数社で拮抗?それとも、多数の企業の乱戦状態?飲食店のように地域ドミナントな状態?いろいろ考えられると思います。

そのエンドゲームを考慮して、どのように事業プランを組み立てたらよいかを考えていることが重要です。

ワン・ワードで語れる大切さ

また、事業モデルをどう表現するかについて、次のように述べています。

重要なのは、事業モデルとして表現された「ワン・ワード」「ワン・センテンス」がどれだけ現実に使えるかだろう。

事業モデルはシンプルに語れることが重要です。「ワン・ワード」「ワン・センテンス」ぐらいまで研ぎ澄まされる必要があります。

この点は私も同感です。その理由は、様々な人に強力してもらうためには、複雑な説明では難しいです。多くの人を巻き込もうとすればするほど、シンプルな言葉で事業モデルを語っていく必要があります。

また、本当に考えぬかれた事業モデルというものはシンプルになっていくものです。事業モデルを語るのに多くの言葉が必要なのは、まだまだ考えつくされていない状態だからです。

対象マーケットの変化こそ仕掛けるタイミング

どういったタイミングで事業を仕掛けるかについて、次のように述べています。

対象マーケットが質的に量的に変化する中で、それを促す環境要因、競争の構図の大きな変化や競争の流動化、競争の密度の変化を見極める。この潮目の変化が起こるタイミングで仕掛ける

勝負するタイミングは変化の潮目です。それは、技術のブレークするーかもしれないし、政府の規制の変化かもしれないです。また、競合相手の変化かもしれないですし、供給元の力関係が変わったりする状況かもしれません。

そういったことを日々観察・モニタリングし、敏感になって、そのような変化があるタイミングで仕掛けていくことが勝負に勝つ秘訣です。もちろん、そのような変化があったタイミングで仕掛けられるように準備しておくことは必須ですが。

本書で感じたこと

新規事業では、立ち上がりをどう成功するか。最初にどうすればよいかに目が行きがちです。それ以降はどうせ予測をしても、当たらないだろうという気持ちがあり、将来予測は精緻に考えていなかったりします。

しかし、本書を読むと、経済特性の観点から、業界が最終的にどこに行き着くかは分析可能だと述べられています。確かに最終的に行き着く先について、経済特性を分析するのは、可能なように思うので、今後新しい事業を考えたり、分析するときには、その点も脳内妄想したいと思います。


IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)

著者:冨山 和彦, 経営共創基盤
出版社:PHP研究所
発売日:2015/4/18
事業計画,コンサル,経営分析

<目次>
第1章 「事業計画を作ってほしい」と言われたら
第2章 事業計画策定の重要な要素―そのとき、コンサルタントは何を進言したか
第3章 事業計画の意外な効用―対外コミュニケーションと健康診断機能
第4章 勝ち抜きシナリオを探る―事業戦略立案のノウハウ


IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)

IGPI流 セルフマネジメントのリアル・ノウハウ

会社は頭から腐る


[書評]経営学研究の最前線を肌で感じてみる「ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学」(マネジメント本読書感想)

ビジネスパーソンの端くれとして、経営学でもかじろうかと思って、かつて読んだ「世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア」の著者入山先生の作品を本屋で見つけて、著者買いした一冊。経営学というとポーター、バーニー、クリステンセンなどを思い浮かべるが、最先端とはどういうものかを探ってみようと読んでみました。



ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学
著者:入山 章栄
出版社: 日経BP社
発売日:2015/11/20
経営戦略、ビジネススクール


著者は、日本企業から米ピッツバーグ大学経営大学院に留学し、PhDを取得。その後、米ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールで教鞭をとり、現在は早稲田大学ビジネススクールで活躍されている入山先生です。

本書ではまず我々が経営学に対している誤ったイメージについて説明しています。

学者にとって経営学を探求する推進力となっているのが「役立つかどうか」よりも、彼らの「知的好奇心」だからに他なりません。

これに関しては、私もかつては研究者の端くれだったこともあり、よくこの気持ちがわかります。アカデミア(学術)研究において大事なのは、その研究が世の中に役立つかよりも、その研究が新しいかでした。いかに新しいことを切り開いていくかが問われているのであって、それが役立つかは、別次元の話です。経営学でも同じことが言えるとすると、経営学の論文というものは、実務家にとって、本当に実用性があるか、世の中に役に立つかの観点でみていく必要があります。著者は学術論文ではなく、HBR(Harvard Business Review)を読むことを勧めています。学術的な経営学の論文とは異なり、実務と理論の橋渡しをしている論文も多いことが理由です。

その中で、経営学の使い方として、入山先生は次のように説明しています。

経営学をうまく使っている方々の多くは、答えそのものよりも、経営学の知見を、あくまで「思考の軸・ベンチマーク」として使っている、というのが私の感触です。

経営学は企業戦略・方針に正解を出すことができるものではないことも述べています。あくまで、思考の軸をもたらすものと捉えて、経営学とつきあっていくのがよいかもしれません。

その他にも、我々の常識に反する経営学の結果を紹介しています。

ブレストの目的が「アイデアを出す」ことにあるのは、みなさんの共通認識でしょう。ところが世界の経営学研究では、「ブレストでアイデアを出すのは、実は効率が悪い」という結果が得られています。

アイデア出しの手法として、よく我々はブレストをやったりしますが、実際のところはみんなでアイデアを出すよりも、個々でアイデアを出し、それを集約した方がよいとのことです。それは、「他社への気兼ね」やみんなと話す時には思考がとまっている等の理由があげられるとのことです。我々が常識としているビジネスの方法も本当にどんな意味があって、その意味にとって効率的かを見なおして行く必要を感じました。

本書で感じたこと

本書を読んでいて、経営学という方法で研究をしてみると、世の中常識だと思っているものも、結構正しくないのかもしれない、よく我々のビジネスの常識もじっくり考えなおしてみるよい機会だと思いました。ただ、常にビジネスの方法論には、その背後にあるもの(前提条件)を理解しなければ、間違った方法論を適用してしまうリスクがあることを肝に銘じておく必要があります。



ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学
著者:入山 章栄
出版社: 日経BP社
発売日:2015/11/20
経営戦略、ビジネススクール

<目次>
1 いま必要な世界最先端の経営学
2 競争戦略の誤解
3 先端イノベーション理論と日本企業
4 最先端の組織学習論
5 グローバルという幻想
6 働く女性の経営学
7 科学的に見るリーダーシップ
8 同族企業とCSRの功罪
9 起業活性化の経営理論
10 やはり不毛な経営学
11 海外経営大学院の知られざる実態


<関連書籍>
世界の経営学者はいま何を考えているのか ― 知られざるビジネスの知のフロンティア


[書評]ゴーンさんのマネジメントを読む「ルネッサンス ― 再生への挑戦」(経営者CEO本読書感想)

山口周氏の「外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術」の推薦図書であり、これまでの改革を行ってきた経営者の考えを知りたいと思い、この本を手にとった。



ルネッサンス ― 再生への挑戦
作者:カルロス・ゴーン
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2001/10/25
経営者、改革


ミシュラン、ルノーで活躍し、日産で再生への改革を行ったカルロス・ゴーン氏がこれまでのキャリアの中で培われてきた経営哲学、経営手法、プライベートなどについて語っている本です。

どんなすごいマネジメントスキルやマネジメントの考え方が出てくるかと読んでいましたが、実際の経営に必要なものは下記のような、非常に基礎的なマネジメントスキルだと述べています。

マネジメントの基礎は、問題を特定する、優先順位を確立する、あらゆるレベルで双方向コミュニケーションを促進する

そういったマネジメントの考え方は、知識として他から学ぶというよりも、実際にみずから実行してみて、その中の試行錯誤し、決断していくことでしか学べないということです。自分自身も多くの書籍や講義からビジネスやマネジメントの知識を獲得してきましたが、本当に身になっているものは、実際仕事の中で苦しみながら、トライしたり、決断したりしたものの中にあるように思っています。

実際にゴーンさんの改革の中では、下記のように現場をじっくり見て回ることにかなりを時間をかけています。

まず現状を把握するために、かなりの時間をかけて各工場やディーラーを訪ね、現場の人々と話、あちこち見て回った

いくら会社の部屋の中でウンウン想像上で事業戦略やマーケティング戦略を考えていても、独りよがりのものしか出来上がらず、現場の人との対話こそ、正しい方向を指し示すためには重要だということは、自分の仕事からも実感しています。ただし、それを実際に実行するというのは、社内調整など余計なものに時間を奪われてしまう傾向にあり、できておらず、そこも思い切って現場をみていくことに時間を振り向けることも必要だなと思いました。

さらに社長の仕事として、ゴーンさんは下記のようにも述べています。

社長の仕事は、会社の中に見落とされがちな部分やあいまいな部分を残さないこと

社長という言葉は、リーダーという言葉に置き換えられると思います。リーダーは必ずしも社長だけではなく、現場の中でも様々な人がリーダーとして働かなくてもいけない状況です。どうしても日本人である私は、まわりへの遠慮から、あいまいな部分を作ってしまい、それがあとあとメンバーの中での問題の原因となってしまうこともしばしばあります。妥協せずにあいまいなことをなくしていく。それがリーダーに求められることではないかと思います。

本書で感じたこと

本を読んで実感したのは、ゴーンさんは若いころからものすごいことをやっているのだなということを実感しました。やはり、タフな試行錯誤と決断との積み重ね。それが経営者の道であり、そういった道を踏んでいくキャリアを求めていくことが自分に必要なことかと思いました。



ルネッサンス ― 再生への挑戦
作者:カルロス・ゴーン
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2001/10/25
経営者、改革

<目次>
1部 形成期
2部 ミシュラン
3部 ルノー
4部 日産
5部 家族・世界



[書評]理論ではなく実践としての経営分析「IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ」(マネジメント本読書感想)

新しい事業を起こしていくうえでも、その経営分析をし、事業を見定めていくことが重要である。そんな中、なんとなくamazonで見つけたこの本を読んでみました。



IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)
著者:冨山和彦, 経営共創基盤
出版社:PHP研究所
発売日:2012/2/17
経営分析、コンサルティング


BCG,コーポレートディレクション、産業再生機構などで辣腕を振るった冨山和彦さんとそのコンサルティング会社であるIGPIの社員による本です。机上の空論ではない経営分析、財務分析の本を目指した、実践に裏付けられた内容である。

まず財務分析としては、表面的な分析ではなく、下記に述べることが重要だとしています。

数字から企業がどういった事業を行っているか想像することが大事

PLは似たような業種を比べる。いい悪いではなく、後ろにあるドラマを考える。

とかく、営業利益率であるとか、自己資本比率とか、◯◯率を比較して、その企業がよい悪いを判断しがちである。しかしながら、冨山さんはそのような数値の良し悪しではなく、その比率となる背景を、それを行っている事業をよくみて、検討しなさいと言っている。財務分析は比率であったり、数値の分析はスタートであり、事業を考慮して、どうしてそうなるのか、どこが改善できるのか、そのうち手は何かを考えていくことこそが重要です。

販売チャネルの本質は、多くの場合、機械や設備ではなく、そこでものを売っている人間である。

これは私も実感するところです。チャネルはネットだけの販売とかは別だが、既存の事業では、結局のところ売る人、営業がどういうモチベーションで働くかです。いかに、そこをコントロールするかがカギである。本社の人間が現場の売る人を動かしていくことは、言うほど簡単ではなく、そこを理解しないと事業展開は非常に厳しくなってきます。

さらに、興味深いのは、事業の経済性に関する記述です。

価格(売り上げ)よりもコストが小さくコントロールできている状態が持続できる商売の構造を、ほぼ間違いなく持っている。

この勝ちパターンは、まず何よりも事業のコスト構造によって決まっていく。

他方、BtoCビジネスにおいては、どうしても感性の問題や、流行、トレンドといった要素が目立ち、地道な経済的分析は軽視されがちである。

しかし、経験を重ねてくると、この領域でも、構造的、普遍的な要素として、やはり、「経済性」に関わる要員がわかってくる。

そこで、この本では、事業の経済的な構造(インダストリアル・エコノミクス、事業経済性)をよく分析することの重要性を指摘しています。事業の経済性分析は、経営分析の王様なのだとまで述べています。

結局のところ、この財務の健全性と事業の経済性の2点で整合性がとれるまで根気強く、分析していくことがこの本で述べる経営分析です。

本書で感じたこと

新規事業に携わるものとして、財務と事業性は分析として欠かすことのできないものである。しかしながら、これまで本当に分析しきれているかというとちょっと自信がない。結局のところ分析とは、訓練によるものなので、いろいろなケースを自分で作り、分析に磨きをかけていきたい。


 


IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)
著者:冨山和彦, 経営共創基盤
出版社:PHP研究所
発売日:2012/2/17
経営分析、コンサルティング

<目次>
第1章 リアルな経営分析とは何か?(リアル経営分析は企業の健康診断(精密検査)
リアル経営分析はテーラーメイド ほか)
第2章 リアル経営分析の進め方(仮説と検証を繰り返して真実に迫る;PL、BS、CSを使いこなす ほか)
第3章 生き残る会社と消え去る会社―実例に学ぶ分析枠組み編(経営分析を始めるとき、まず持つべき目的意識とは?;規模が効くか効かないか ほか)
第4章 生き残る会社の数字のつくり方―ケーススタディーで分析訓練編(会社の事業モデルを自分なりに試算してみる;試算をベースに自分でPL/BSをつくってみる ほか)



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